【節分】ジャックと豆の木
「ジャックと豆の木」を読んでみた
「ジャックと豆の木」という童話をご存知でしょうか?
- 「ジャックという子供が大きな木に登るんだよなぁ」
- 「たしか大きな鬼が出てきたはず」
- 「鬼を倒して、最後はジャックが母親と一緒に幸せに暮らすんだっけ」
- 「よくある子供向けの、最後はハッピーエンドな童話だろう」
「ジャックと豆の木」に対して、私が持っていたイメージはこんなところでした。
おそらく、同じような印象を持っている方も多いのではないでしょうか。
しかし、大人になった今、しっかりと読み直してみると、そんなイメージは一変します。
子供と一緒に読んでいて、私は衝撃を受けました。
「え、、、こんなの子供に読ませていいの。。。?」
「これ、子供になんて説明しよう。。。」
いったい何が衝撃だったのか。
その説明の前に、簡単なあらすじを紹介します。
あらすじ
- ジャックは母親と二人暮らし。
- 飼っている牛の乳を売りながら、どうにか暮らしていた。
- ある日、牛の乳が出なくなる。
- 母親に言われて、ジャックは牛を売りにいく。
- 変なおじいさんに騙されて、ジャックは牛と豆を交換してしまう。
- 母親激怒。豆を庭にぶちまける。
- さらに、ジャックに水もごはんも与えず放置する母親。
- 朝、庭に捨てられた豆は、雲の上まで伸びる大きな木に成長。
- お腹がすいたまま、その木に登るジャック。
- 大きい女の人と出会う。
- ご飯をねだるジャック。
- ご飯をあげる優しい巨人女性。
- 鬼旦那帰宅。好物は人間の子供。
- 巨人女性はジャックを隠し、どうにか逃す。
- 逃げるついでに金貨を盗むジャック。
- 盗んだ金貨を使い切り、再び泥棒チャレンジ。
- 成功。
- 味をしめたジャックは三度泥棒へ。
- とうとう鬼旦那に見つかり、追いかけられる。
- どうにか鬼旦那から逃げ切り、木を切り倒して、鬼旦那を○す。
- ジャックは盗品を使って裕福になり、綺麗な嫁さんをもらって幸せに暮らしました。
- めでたし。めでたし。
どうでしたか?
順番にいきましょう。
母親について
まず思うのは、「自分で牛売りにいけよ!」です。
もう生活はギリギリで、失敗は許されない状況だったはずです。
それを年端もいかない子供に押し付けて、失敗したら水すら与えず放置。
世が世なら、、、ですね。
ジャックの思考
ジャックの非道っぷり、やばくないですか?
ジャックには、「働く」という選択肢がないんです。
私が衝撃を受けたのはここです。
金貨を盗むことに成功してしまったがためにそうなったのか、もしくは、最初からそうだったのかわかりませんが、「死」というリスクを負ってでも、泥棒をすることで生計を立てようとしているのです。
巨人女性にはご飯をもらったり、鬼から匿ってもらったりと、恩があるにも関わらず、泥棒を働き、自分が楽をして暮らすことしか考えていない。
そして、最後は泥棒の被害者の鬼を死なせているわけです。
「強盗致死傷罪」
犯罪は環境が生むのか、それとも、個人の特性によるものなのか。
なにか、そういったメッセージが込められているのではないか、と感じずにいられません。
これが子供向けの童謡?
むしろ大人こそ読むべき本ではないでしょうか。
まとめ
2月3日は節分ということで「ジャックと豆の木」を紹介してみました。
大人の方でも、こういう読み方をすることで楽しめる、とても素晴らしい作品です。
ぜひこの機会に読み直してみてはいかがでしょうか。
最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。